呼子のイカ活き造り
唐津市呼子町は、玄界灘の恵みを受ける小さな港町です。ここで供される「イカ活き造り」は、注文を受けてから生けすのイカを網ですくい、手早くさばいて皿に盛りつける一皿。透き通った身はまだ動いており、口に入れるとコリコリとした歯応えと、あとから広がる上品な甘みが押し寄せます。鮮度が命のこの料理は、漁港のすぐそばだからこそ実現できるごちそうです。
見どころ
呼子港の東側では、大正時代から続く「呼子の朝市」が毎朝開かれ、輪島・高山と並ぶ日本三大朝市のひとつに数えられます。約二百メートルの通りには露店が並び、水揚げされたばかりの魚介や干物、地元の野菜が売られています。活き造りを楽しんだあとに残ったゲソは、天ぷらや塩焼きにしてもらえる店が多く、一杯のイカを二度おいしく味わえるのも呼子ならではの楽しみです。
季節の楽しみ方
初夏から夏にかけては、身が透明で甘みの強いケンサキイカ(ヤリイカの仲間)が旬を迎えます。晩秋から冬はアオリイカが主役となり、ねっとりとした濃厚な旨みが楽しめます。季節ごとに種類が移り変わるため、時期を変えて訪れると違った味わいに出会えるのも魅力です。
アクセス・基本情報
呼子は唐津市の中心部から車で約三十分。福岡方面からは唐津まで鉄道やバスを利用し、そこから路線バスで呼子に向かえます。朝市通り周辺にイカ料理の店が集まっており、昼どきは行列ができることも多いので、早めの来店がおすすめです。
ひとことアドバイス
活き造りは提供直後がもっとも美しく、時間が経つと身が白くなります。運ばれてきたらまず透明なうちに一口味わってみてください。残ったゲソの追加調理を頼むかどうか、最初に伝えておくと段取りよく楽しめます。