乳頭温泉郷|日帰り入浴の料金・営業時間・駐車場【秋田】
秋田駒ヶ岳の北、十和田八幡平国立公園のブナ林に抱かれて点在するのが乳頭温泉郷です。乳頭山麓に散らばる七湯がそれぞれ独自の源泉を持ち、乳頭温泉組合によれば郷内には十種類以上の源泉があります。環境省指定の国民保養温泉地でもあり、乳白色から透明まで、湯の表情が宿ごとにまるで違うのがこの温泉郷のいちばんの面白さです。
見どころ
七湯とは鶴の湯・妙乃湯・黒湯温泉・蟹場温泉・孫六温泉・大釜温泉・休暇村乳頭温泉郷。もっとも古い歴史を持つのが鶴の湯で、茅葺き屋根の「本陣」と白濁した湯の露天風呂が象徴的な風景をつくっています。蟹場温泉は宿舎から50メートルほど離れた原生林のなかに露天風呂があり、孫六温泉の浴舎は宿舎から川へ下りたところ。歩いて湯に向かう時間そのものが、この温泉郷の体験の一部です。
鶴の湯に残る江戸の記録
鶴の湯温泉は、自館の歴史をかなり具体的に記録しています。寛永15年(1638年)に二代目秋田藩主・佐竹義隆公が、寛文元年(1661年)には亀田藩の岩城玄蕃公が湯治に訪れたと伝わり、一般の客を相手にする湯宿としての記録は元禄時代(1688〜1704年)から残っているといいます。
「鶴の湯」という名は、地元の猟師・勘助が猟の途中で、傷ついた鶴が湯で傷を癒しているのを見つけたことに由来するとされます。象徴である茅葺き屋根の本陣は、佐竹義隆公が湯治に訪れた際に警護の者が詰めた建物です。茅葺きは数十年ごとに葺き替えが必要で、生保内下高野地区でススキを刈り、一冬越してから神代梅沢地区の「茅手(かやで)」と呼ばれる職人が昔ながらの手順で葺き替えます。建物が今の姿で残っているのは、この手仕事が続いているからです。
もうひとつ特筆すべきは源泉です。鶴の湯では半径50メートル以内に、白湯・黒湯・中の湯・滝の湯という泉質の異なる4つの源泉が湧いています。湯の色は同じように見えても、効能も肌ざわりも違うと宿は説明しています。
湯めぐりのしくみを知っておく
七湯を渡り歩くための仕組みが「湯めぐり帖」です。乳頭温泉組合に加入する7軒すべての入浴ができるもので、価格は2,500円(こども1,000円)。入浴なしで巡回バスに乗れる「湯めぐりマップ」は1,000円です。どちらも郷内の宿に泊まっている人だけが各施設のフロントで購入でき、支払いは現金のみ。七湯を結ぶ巡回バス「湯めぐり号」にも、この帖かマップで乗車できます。
組合の各施設には、日本健康開発財団認定の「温泉入浴指導員」の資格取得者が配置されています。泉質の強い湯が並ぶ温泉郷なので、組合自身も湯あたりへの注意を呼びかけています。
訪問の実用情報
- 泉質(湯ごとに異なる):鶴の湯は含硫黄・ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉ほか3種、妙乃湯はカルシウム・マグネシウム硫酸塩泉と単純泉、黒湯温泉は単純硫化水素泉と酸性硫黄泉、蟹場温泉は単純硫黄泉、孫六温泉は単純泉、大釜温泉は酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉、休暇村乳頭温泉郷は単純硫黄泉とナトリウム炭酸水素塩泉
- 鶴の湯の4源泉:白湯(美人の湯、別名冷えの湯)は含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉(硫化水素型)、打たせ湯は含硫黄ナトリウム塩化物・炭酸水素泉、ぬぐだまりの湯・子宝の湯はナトリウム塩化物・炭酸水素泉、眼っこの湯は含重曹・食塩硫化水素泉
- 鶴の湯の日帰り入浴:10:00〜15:00、大人700円・小人300円。毎週月曜は風呂清掃のため日帰り入浴は休み(月曜が祝祭日の場合は直近の平日が清掃日)。タオルは200円で販売。休憩は二号館の玄関で、本陣6番・7番は有料の休憩所。貴重品は二号館入口のコインロッカーへ。事務所前の木の橋を渡ると温泉棟
- 妙乃湯:入浴料1,000円。立寄り湯10:30〜15:00(受付14:00まで)、火曜は日帰り入浴の定休日(祝日は変更あり)。通年営業
- 黒湯温泉:入浴料800円。立寄り湯9:00〜16:30(受付16:00まで)、水曜は11時から休み。営業期間は4月中旬〜11月中旬で、冬は休業する
- 蟹場温泉:入浴料800円。立寄り湯9:00〜16:00、毎週水曜は日帰り入浴休み。通年営業
- 孫六温泉:男女別内湯が700円。湯浴み着ゾーン(混浴サウナ・混浴露天風呂・混浴内湯)を使う場合は2,300円加算。立寄り湯は10:00〜14:30受付・15:00退館、金曜定休。通年営業
- 大釜温泉は宿泊のみ休止中:木造校舎を移築した宿として知られるが、施設改修のため令和8年(2026年)1月1日から当面の間、宿泊を休止している(再開日は公式サイトで告知)。日帰り入浴は営業しており、9:00〜16:00(最終入館15:30)・木曜定休・大人700円、小人350円
- 休暇村乳頭温泉郷:入浴料800円。立寄り湯11:00〜15:00で、湯めぐり帖を持つ人は17:00まで。通年営業
- 湯めぐり帖・湯めぐりマップ:湯めぐり帖2,500円(こども1,000円)、湯めぐりマップ1,000円。郷内の宿の宿泊者限定で、各施設のフロントで販売。支払いは現金のみ
- 湯めぐり号(巡回バス):2026年4月15日からのダイヤは1日5往復。鶴の湯発が8:40・10:18・12:50・14:38・16:11、孫六発が9:24・11:02・13:34・15:22・16:55。残雪が消えるまでは、孫六温泉のバス停は黒湯温泉の駐車場になる
- アクセス(公共交通):JR田沢湖駅から羽後交通の「乳頭温泉」行き路線バスで約50分、タクシーなら約30分。新幹線は東京駅から田沢湖駅まで2時間55分、仙台駅から1時間15分、盛岡駅から40分、秋田駅から55分。秋田空港からは秋田エアポートライナーで2時間10分
- アクセス(車):東北自動車道の盛岡ICから約1時間、秋田市から約1時間30分
- 支払い:湯めぐり帖・マップは現金のみ。山あいの宿が並ぶので、現金を用意しておくと安心
- 足もと:蟹場温泉の露天風呂は宿舎から50メートルほど離れた原生林のなか、孫六温泉の浴舎は宿舎から川に下りたところ、鶴の湯は木の橋を渡った先。屋外を歩く場面が多いので、履き替えやすい靴を。冬は雪道になる
- 湯あたり対策:泉質の強い湯が並ぶため、組合も注意を呼びかけている。一度に何湯も回らず、水分をとりながら
- 所要時間の目安:一湯だけなら1〜1.5時間。湯めぐり号を使って複数を巡るなら半日以上みておきたい
- 所在地:秋田県仙北市田沢湖。鶴の湯は田沢字先達沢国有林50
📚 情報の参照元
七湯の泉質・効能・入浴料・立寄り湯の時間と定休日、大釜温泉が施設改修のため令和8年1月1日から当面の間、宿泊を休止し日帰り入浴は営業していること、黒湯温泉の営業期間、湯めぐり帖と湯めぐりマップの価格・販売条件・現金のみの支払い、温泉入浴指導員の配置、田沢湖駅からのバスと新幹線・空港からの所要時間は、乳頭温泉組合の公式サイト(トップ、泉質と効能、各宿のページ、アクセス)で確認しました。湯めぐり号のダイヤは同組合が公開している令和8年4月15日からの時刻表によります。鶴の湯の歴史(寛永15年の佐竹義隆公、寛文元年の岩城玄蕃公、元禄時代の記録)、鶴の湯の名の由来、茅葺きの葺き替え、4つの源泉、日帰り入浴の料金・清掃休み・タオル販売・休憩所・コインロッカーは、鶴の湯温泉の公式サイトのご案内および温泉のページによります。変更されることがあるため、おでかけ前に公式情報でご確認ください。
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