鉛温泉
豊沢川のさらに奥、山ふところに抱かれた鉛温泉は、古くからの湯治文化を今に伝える一軒宿です。開湯は室町時代とも伝わり、長い歳月をかけて多くの旅人の体を癒してきました。喧騒から離れた静けさが、この湯の何よりの贈り物です。
見どころ
名物は「白猿の湯」と呼ばれる立ち湯で、深さは約一メートル二十五。湯船の底から源泉が自然に湧き出しており、立ったまま肩まで浸かる独特の入浴が味わえます。天井の高い吹き抜けの浴舎も見応えがあり、木造建築のぬくもりに包まれます。
季節の楽しみ方
春は芽吹きの山が明るく色づき、夏は渓谷の涼風が心地よく通ります。秋の紅葉は山あいを錦に染め、冬は深い雪に閉ざされた静寂のなか、湯の温もりがいっそう身にしみます。
アクセス・基本情報
JR花巻駅から車で三十分ほど、花巻南温泉峡の最奥近くに位置します。日帰り入浴も可能で、名物の立ち湯を気軽に体験できます。
ひとことアドバイス
立ち湯は思いのほか深いので、入る際は手すりをしっかり握ってください。ゆっくり体を沈めると、足元から湧く湯の新鮮さが実感できます。