【佐賀県】御船山楽園|チームラボ光の祭りと大名庭園
御船山楽園:幕末から続く大名の回遊式庭園
佐賀県武雄市にある「御船山楽園(みふねやまらくえん)」は、幕末の武雄領主・鍋島茂義(1800〜1862年)が1845年に造った回遊式庭園。御船山の断崖を借景に、約15万坪(約50万平方メートル)の広大な敷地に自然の地形を生かした庭園が広がります。
春の桜とツツジ
御船山楽園は春の花が特に見事。公式の「花まつり」は2026年、桜の期間が3月13日(金)〜4月5日(日)、つつじ・藤・春もみじの期間が4月6日(月)〜5月6日(水)と案内されています。つつじは久留米・平戸など約20万本が山肌を彩り、推定樹齢170年の大藤も見どころです。
庭園が生まれた背景
御船山楽園を築いたのは、江戸時代末期の第28代武雄領主・鍋島茂義(1800〜1862)。武雄領主家は、もともと12世紀頃に関東から移り住んだ後藤氏で、江戸初期に肥前の実権が龍造寺氏から鍋島氏へ移った際に家臣となり、鍋島に改姓した家柄です。茂義は鎖国下にあって蘭学を積極的に導入し、天保5年(1834年)には日本の封建領主として初めて高島秋帆に弟子入りして西洋式砲術を学び、西洋式大砲や蒸気船の製造にも成功。「佐賀の七賢人」に数えられる第10代佐賀藩主・鍋島直正に大きな影響を与えた人物です。その茂義が約3年の歳月をかけ、1845(弘化2)年に完成させたのが御船山楽園(旧萩の尾園)でした。造園にあたっては、幕府の御用絵師を務めた狩野派の絵師を京都から招いて完成予想図を描かせています。茂義自身も狩野派に学び「皆春斎」の雅号で作品を残しており、思い描いた庭園像を細かく伝えたことがうかがえます。背景にそびえる標高210メートルの御船山は、神功皇后が新羅からの帰りに御船をつないだことに由来すると伝わる、武雄のシンボルです。
園内の見どころ
- つつじ谷:御船山の断崖の下に広がる、すり鉢状の地形を生かした最大の見どころ。久留米・平戸など約20万本のつつじが、まるで絨毯のように斜面を埋めます。起伏があるぶん、歩く場所によって眺めが次々に変わります。
- 花見台:御船山の左側、木々に囲まれた散策路の奥にある地上約30メートルの展望台。つつじ群を見下ろす眺めは壮観で、4月下旬から5月上旬に見頃を迎えます。
- 大藤:萩野尾(はぎのお)御茶屋の脇にある推定樹齢170年の藤。つつじと入れ替わるように花のリレーをつなぎます。
- 萩野尾御茶屋:花まつり・紅葉まつりの期間中に限定公開され、昼は「粉茶と串団子」、夜は「粉茶とぜんざい」のセットが味わえます。
- 桜:初春の花まつりでは「染井吉野」「大島桜」「山桜」「八重桜」など約2000本が次々に開花。夜は約2万5千坪をライトアップする九州最大級の夜桜となり、池に群生する桜が水灯篭とともに水面に映り込みます。
秋の紅葉まつりと「たまゆらの夕べ」
御船山楽園は紅葉の名所でもあります。2026年の紅葉まつりは11月6日(金)〜12月6日(日)で、開園は昼8:00〜17:30、夜17:30〜22:00(雨天開催・休園日なし)。御船山の懐を染める樹齢170年の大モミジの古木をはじめ、もみじのアーチ、振り向き坂、鏡池、つつじ谷など見どころが点在します。夜の部「たまゆらの夕べ」は約4万坪をライトアップする日本最大級規模の紅葉ライトアップで、闇に極彩色の紅葉が浮かび上がります。入園料は昼または夜が大人(中学生以上)600円・小学生300円、昼夜共通が大人900円・小学生400円。期間中の土・日・祝日にはJR武雄温泉駅北口と御船山楽園を結ぶ無料シャトルバスが8:00〜22:00に1時間3往復ほど運行され、予約は不要です(内容は年により変わるため公式サイトで確認を)。
四季それぞれの表情
春以外の季節も、園はそれぞれ違う顔を見せます。5月上旬〜下旬は新緑が池の水面に映り込む「さかさもみじと皐月」、6月から梅雨明けごろまでは紫陽花が咲く「雨のさかさもみじ」。雨に濡れた葉と水鏡は、この庭園ならではの静かな見どころです。初秋には「水月と虫の音」と題した期間があり、紅葉まつりが終わった12月上旬からは「冬枯れと、たまに雪景色」へ。1月下旬から2月上旬には椿が見頃を迎えます。花の端境期でも、御船山の岩肌と池だけで構成された冬枯れの景色は、庭園の骨格そのものを味わえる季節といえます。
チームラボ かみさまがすまう森
夏から秋にかけて開催される「チームラボ かみさまがすまう森」は、デジタルアート集団チームラボによる光のインスタレーション。2025年の会期は7月18日(金)〜11月3日(月・祝)で、庭園の池・木々・岩・大茶室が光のアートで彩られました。庭園の入園料とは別のチケットが必要で、会期・開催時間・料金は年によって変わるため、必ず公式サイトで確認してください。国内外から多くのアートファンが訪れる人気イベントです。
ベストシーズン
公式の花まつりは、2026年の場合、桜が3月13日〜4月5日、つつじ・藤・春もみじが4月6日〜5月6日、紅葉が11月6日〜12月6日。チームラボの光のアート展は夏から秋にかけての開催です。開花は年により前後するため、訪問前に公式サイトで開花状況を確認しましょう。花とアートの両方を狙うなら春の昼と夜で違った表情を楽しめます。
あわせて巡りたい
隣接する武雄温泉は1300年の歴史を誇る名湯で、朱塗りの楼門が象徴。樹齢3000年超の大楠がある武雄神社とあわせて巡るのもおすすめです。
アクセス
JR佐世保線「武雄温泉駅」から車またはタクシーで約5分。入園料は通常期が大人(中学生以上)500円・小学生300円で、開園時間は8:00〜17:00。つつじ・藤の花まつり期間は大人700円・小学生450円に変わります。桜の花まつり期間は昼夜共通で大人600円・小学生350円、秋の紅葉まつりは昼または夜が大人600円・小学生300円、昼夜共通が大人900円・小学生400円と、時期によって料金が異なります(御宿竹林亭・御船山楽園ホテルの宿泊者は入園無料)。春・秋のシーズンは混雑するため、事前チケット購入をおすすめします。なお園内ではドローンによる空撮が禁止されており、ブルーシートやアルコールの持ち込みもできません。花見の宴会場ではなく、静かに庭園を歩いて味わう場所と考えて訪れましょう。
訪問の実用情報
- 見頃・ベストシーズン:公式の「花まつり」期間は2026年、桜が3月13日(金)〜4月5日(日)、つつじ・藤・春もみじが4月6日(月)〜5月6日(水)、紅葉が11月6日(金)〜12月6日(日)。つつじは久留米・平戸などが約20万本、推定樹齢170年の大藤も見どころです。開花は年により前後します。
- 開催期間/ライトアップ:チームラボの「チームラボ かみさまがすまう森」は夏から秋にかけての期間限定開催。2025年の会期は7月18日(金)〜11月3日(月・祝)で、開催時間は7/18〜9/7が19:00〜22:30、9/12〜10/5が18:00〜22:30、10/10〜11/3が17:00〜22:30(最終入場22:00)、休催日は月〜木曜(祝日・お盆期間・シルバーウィークの一部は開催)でした。2026年の会期は公式サイトで確認してください。
- 料金:庭園の入園料は通常期が大人(中学生以上)500円・小学生300円。つつじ・藤の花まつり期間は大人700円・小学生450円(宿泊客は無料)。チームラボの展覧会は庭園入園料とは別のチケットが必要です。
- 開園時間:8:00〜17:00。
- アクセス:JR佐世保線「武雄温泉駅」から車・タクシーで約5分。
- 服装・装備:約15万坪(約50万平方メートル)の池泉回遊式庭園で、御船山の斜面に沿った起伏のある園路を歩きます。歩きやすい靴を。夜のアート展は足元が暗いため、特に足元に注意してください。
※春・秋のシーズンは大変混雑します。事前のチケット購入をおすすめします。
※チームラボの展覧会は年ごとに名称・会期・料金・開催時間が変わります。必ず公式サイトで最新の会期を確認してから予定を立ててください。
(出典:御船山楽園 公式サイト「トップ」「歴史」「春」、チームラボ公式サイト「チームラボ かみさまがすまう森」)
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