愛媛県グルメ|鯛めし・じゃこ天・みかんスイーツ
鯛めし(2スタイル)
愛媛には2種類の鯛めしがあります。宇和島スタイルは生の鯛の刺身をだしで溶いた卵汁と一緒にご飯にのせる漁師飯、松山スタイルは鯛を丸ごと炊き込んだ上品なご飯です。同じ「鯛めし」でも味わいがまったく異なるため、両方を食べ比べするのも愛媛旅の楽しみです。文化庁の「100年フード」には、令和3年度に「宇和島鯛めし」と、松山市北条地区に伝わる炊き込み式の「北条鯛めし」がそろって認定されています。
じゃこ天
小魚のすり身を揚げた愛媛の名物練り物。そのままや、うどんのトッピングとして広く楽しまれています。骨ごとすり身にするためカルシウムが豊富で、香ばしい風味と魚の旨みが凝縮。元和元年(1615年)に宇和島藩初代藩主となった伊達秀宗(伊達政宗の長男)が仙台から蒲鉾職人を招き、練り物づくりの技が宇和島に伝わったとされます。じゃこ天そのものは江戸時代後期ごろに生まれたと伝えられ、南予地方では「ほたるじゃこ(地元名ハランボ)」などの小魚が使われます。底引き網でとれた雑魚(ざこ)を皮も骨も丸ごと使うことから「ざこ天」と呼ばれ、それが「じゃこ天」に変化したといわれます。揚げたてを大根おろしとしょうゆでいただくのが最高です。
柑橘王国・愛媛のみかん
全国屈指の産地・愛媛。愛媛県の統計によると、令和4年産のかんきつ類全体の収穫量は約18万9千トンで全国2位、そのうち紅まどんな・甘平・せとかなどの中晩柑(ちゅうばんかん)は約7万9千トンで全国1位です。温州みかんの収穫量も全国2位を占めています。栽培されるかんきつの品目数は42にのぼり、こちらは全国一の多さです。秋の温州みかんに始まり、伊予柑・甘平・せとか・河内晩柑へと品種をリレーする周年供給体制が整い、一年を通じて旬の柑橘を味わえます。みかんジュースが蛇口から出る施設や柑橘スイーツも豊富です。
伊予牛・媛っこ地鶏
愛媛のブランド牛・地鶏。豊かな自然で育てられた食材は焼肉・料理で地元の味を楽しめます。きめ細かな霜降りの伊予牛、歯ごたえのある媛っこ地鶏、それぞれの旨みを堪能できます。
さつま(伊予さつま)
農林水産省「うちの郷土料理」によると、「さつま」は八幡浜市をはじめとする南予地方一帯に伝わる郷土料理です。焼いた白身魚の身をほぐし、麦味噌とともにすり鉢ですってから香ばしくあぶり、骨でとっただし汁でのばして、温かい麦飯にかけていただきます。薬味は小口切りのねぎ、薄く味をつけた短冊切りのこんにゃく、そしてみじん切りにしたみかんの皮。柑橘の皮がふわりと香るのが愛媛らしいところです。宇和島市や愛南町ではかつて麦飯がよく食べられており、ぱさつきがちな麦飯をおいしく食べる工夫から生まれたともいわれ、「伊予さつま」の名でも知られます。名前の由来は、薩摩国(鹿児島県)から伝わったという説、だし汁がなじむよう十字に切ったご飯が島津家の家紋に似ているという説、夫が妻を助ける「佐妻」からという説など諸説あり、はっきりしていません。手間がかかるため家庭でつくられることは少なくなり、今は主に郷土料理店で味わえます。喉ごしがよく、食欲の落ちる夏でもさらりと食べられる一品です。
松山鮓(まつやまずし)
松山地域に伝わるばら寿司が「松山鮓」。エソやトラハゼなど瀬戸の小魚でとっただしと、やや甘めの酢で酢飯をつくり、刻んだアナゴや季節の野菜を混ぜ込み、上に錦糸卵や魚介を彩りよく散らします。「もぶり鮓」とも呼ばれるのは、混ぜることを松山の方言で「もぶる」というためです。明治25年(1892年)、夏目漱石が初めて松山を訪れ正岡子規の家に立ち寄った際、子規の母・八重がもてなしたのがこの松山鮓で、漱石は一粒もこぼさぬように食べたと伝わります。子規も「われ愛す わが豫州 松山の鮓」と詠みました。祝い事や来客時のごちそうとして受け継がれ、平成18年(2006年)には松山市水産市場運営協議会が復活に取り組み、市場正面には「瀬戸の小魚・松山鮓」と題する句碑が建てられています。
いもたき・せんざんき・今治焼き鳥
秋の愛媛を代表する行事食が「いもたき」。発祥は大洲市とされ、鶏肉・里芋・こんにゃく・しいたけなどを大鍋で煮込む鍋料理で、県内各地に広まりました。鶏料理が盛んな東予地方(主に今治市周辺)には、鶏の唐揚げ「せんざんき」が伝わります。同じ今治の名物「今治焼き鳥」は、串に刺さない皮を鉄板で焼き、小さな板状の鉄の重しで押さえて仕上げるのが特徴。東予・中予・南予で食文化がはっきり違うのも、愛媛のグルメ旅の面白さです。
松山・道後の郷土菓子
道後温泉の名物土産として知られる「坊っちゃん団子」や、松山の人々に長く親しまれてきた蒸しパン菓子「労研饅頭(ろうけんまんとう)」も人気。湯あがりにつまむ素朴な甘さが旅情を誘います。
そしてもうひとつ、松山市を代表する菓子が「タルト」です。愛媛でタルトといえば洋菓子のタルトではなく、カステラ生地であんを巻いたロールケーキ状の和菓子のこと。切り分けると断面に渦巻き模様が現れ、贈答品としても定番です。
ベストシーズン
みかんなど柑橘類が旬を迎える11〜2月が特におすすめ。鯛は産卵前の春が美味です。
アクセス情報
松山市内・道後温泉周辺に郷土料理店が多数。宇和島の鯛めしは宇和島市内の食事処で。みかんは旬の11〜2月に産地直売所がおすすめです。
訪問の実用情報
- かんきつの統計:愛媛県公式サイトによると、令和4年産のかんきつ類の収穫量は約18万9千トンで全国2位、うち中晩柑は約7万9千トンで全国1位です。栽培品目数42は全国一で、秋の温州みかんから春の中晩柑まで品種をリレーする周年供給体制が整っています
- 鯛:愛媛県公式サイトによると、養殖真鯛の収穫量は令和5年で約37,393トン、全国1位です
- 100年フード:文化庁の「100年フード」には、令和3年度に「宇和島鯛めし」と「北条鯛めし」が認定されています(同年度には「いぎす豆腐」「津島の六宝」「三津浜焼き」も認定)
- 主な提供エリア:宇和島鯛めしは宇和島市内、炊き込み式の北条鯛めしは松山市北条地区。じゃこ天は宇和島・八幡浜など南予地方が中心です
- 注意点(生魚・生卵):宇和島鯛めしは生の鯛の刺身と生卵を使います。生魚にはアニサキス、生卵にはサルモネラのリスクがあるため、小さな子ども・高齢者・妊娠中の方・体調に不安のある方は、炊き込み式の鯛めしなど加熱したものを選んでください
- 注意点(アレルギー):じゃこ天などの練り物は魚が原材料で、製品によってはえび・かになどが混ざる場合があります。魚介類のアレルギーがある方は原材料表示を確認してください
※個店の営業時間・料金は店舗により異なります。
(出典:愛媛県公式ホームページ「愛媛県の特産物」「かんきつ類の統計」、文化庁「100年フード」愛媛県一覧、厚生労働省)
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