高湯温泉|日帰り入浴の料金・営業時間・駐車場【福島】
福島市街の西、吾妻連峰の山腹に湧く高湯温泉は、乳白色の硫黄泉を加水も加温もせずに使い切ることで知られる山の湯です。宿は6軒と共同浴場1軒だけ。歓楽的な開発をせず、湯治場の姿を保ってきた温泉地です。
なお、共同浴場「あったか湯」は浴場と脱衣場の改修工事のため、2026年8月17日から2027年2月中旬ごろまで休館します。日帰りで訪ねる予定の方は、この期間を必ず確認してください。
慶長12年開湯、二つの開湯伝説
高湯温泉には開湯伝説が二つ伝わります。ひとつは信夫屋旅館の祖である二子塚出身の宍戸五右衛門が開いたという説、もうひとつは安達屋の祖で伊達家家臣だった菅野国安が開いたという説です。年号はどちらも慶長12年(1607年)で一致しており、2007年には開湯400年を迎えました。
江戸時代の高湯には「一切の鳴り物を禁ず」という地区内の取り決めがあり、これが歓楽的な温泉街にならなかった理由とされています。享保7年(1722年)には「山を荒さない」として硫黄の採掘を中止し、温泉を守る道を選びました。寛政6年(1794年)には安達屋・吾妻屋・信夫屋が施主となって薬師堂が建立され、湯治客の信仰を集めてきました。
歴史が途切れかけたことも二度あります。1868年の戊辰戦争では安達屋の蔵ひとつを残して地区内が焼け野原になり、1885年には福島県令・三島通庸が高湯の湯を麓の庭坂村まで引いてしまい、数年にわたり温泉営業の休止を強いられました。
「源泉かけ流し宣言」が意味するもの
高湯温泉は2010年6月、全国で9番目となる「源泉かけ流し宣言」を発表しました。世間で使われる「かけ流し」には一部循環や加水・加温を含むものもありますが、高湯が掲げるのは自家自噴源泉完全放流型かけ流し方式、つまり加水も加温もなしという意味です。
それを可能にしているのが湯量です。地区の湧出量は毎分2,589リットル、泉温は43.7〜49.4度。自然湧出の源泉が10か所あり、うち9つが宿と共同浴場に引かれています。引き湯は地形の高低差を使った自然流下で、これほどの規模で自然流下を続けている温泉地は全国でも稀です。引ける湯量と温度で浴槽の大きさが決まるため、この温泉地には循環式の巨大風呂が存在しません。
泉質は酸性・含硫黄(硫化水素型)-アルミニウム・カルシウム硫酸塩温泉(低張性・酸性・高温泉)。あったか湯に引かれる高湯26番「滝の湯」の分析ではpH2.73と、はっきり酸性です。
訪問の実用情報
- 泉質:酸性・含硫黄(硫化水素型)-アルミニウム・カルシウム硫酸塩温泉(低張性・酸性・高温泉)。高血圧症、リウマチ、神経痛、にきび、切りきず、アトピー性皮膚炎などによいとされています
- 湯づかい:加水も加温もしない100%源泉かけ流し(自家自噴源泉完全放流型)。塩素消毒も行わず、湯温は湯量の開閉だけで調整しています
- 源泉温度・湧出量:泉温43.7〜49.4度、地区全体で毎分2,589リットル
- 飲泉:飲泉の許可は取得していません。飲むための湯ではないと考えてください
- 共同浴場あったか湯の休館:2026年8月17日〜2027年2月中旬ごろは改修工事のため休館。回数券の有効期限は休館期間分だけ延長されます
- あったか湯の営業時間(通常時):9時〜21時(最終入館20時30分)。木曜定休、木曜が祝日の場合は翌日休み。利用は1時間単位です
- あったか湯の入浴料(通常時):大人500円(中学生から)、小人250円(1歳から)。入口の券売機で入浴券を買う方式です
- 貸切露天風呂:入浴券に加えて貸切料1回1,500円、利用は50分。予約制で前日の朝から9時〜19時に受付。事故防止のため2人以上での利用が条件で、12月〜3月は閉鎖となる場合があります
- お風呂の構成:浴場はすべて露天(半露天)で、男湯・女湯・貸切湯の3つ。内湯はありません
- シャワー・石けん類:ありません。硫化水素ガスが滞留しないよう露天のみとした関係で、法令上、屋外に洗い場を設けられないためです。石けんやシャンプーの常備もないので、体を洗うつもりで行くと当てが外れます。上がり湯用に水とお湯の蛇口はあります
- タトゥー・刺青:あったか湯はタトゥーや刺青があることだけを理由に利用を断っていません。隠す必要もないと明示されています
- バリアフリー:エレベーターと車椅子専用トイレを備え、廊下・階段には手すりがあります。貸切湯は玄関から浴槽まで段差が小さく、車椅子は洗い場まで乗り入れ可能です
- 駐車場:38台。満車のときは約250メートル上に無料駐車場があります。旅館の駐車場や路上には停めないでください
- アクセス(バス):福島駅西口21番乗り場から福島交通の高湯温泉行き路線バス。温泉地内の停留所は「玉子湯前」「高湯(あったか湯前)」「花月ハイランドホテル前」の3か所で、福島駅西口から花月ハイランド前まで920円、40分ほどです。本数が少ないので時刻表の確認は必須です
- あったか温泉公園:あったか湯の50メートルほど上にあり、毎分100リットル・41度の湯が注ぐ「湯溜り」に自由に触れられます。公園利用の駐車場は200メートル先の右手です
- 持ち物の注意:硫化水素を含む湯のため、銀のアクセサリーなどは変色することがあります。外して入るのが無難です
- 所在地:福島県福島市町庭坂字高湯25番地(高湯温泉観光協会 024-591-1125)
温泉地の上には磐梯吾妻スカイラインが延び、浄土平まで足を延ばす人も多い立地です。
📚 情報の参照元
泉質の正式名称・pH・源泉温度・湧出量・源泉数・自然流下による引き湯・源泉かけ流し宣言(2010年6月、全国9番目)・飲泉の許可を取得していないことは、高湯温泉観光協会の公式サイトの「温泉の効能」および「源泉かけながし宣言」のページをもとにしています。開湯伝説と慶長12年の開湯年、薬師堂の建立、戊辰戦争や三島通庸による引き湯の経緯、年表は同サイトの「高湯温泉の歴史」を参照しました。あったか湯の休館期間・営業時間・入浴料・貸切湯の料金と条件・シャワーや石けん類がない理由・タトゥーの扱い・バリアフリー設備・あったか温泉公園は同サイトの「共同浴場あったか湯」のページ、駐車場の台数は福島市観光ノートの施設情報、バスの停留所名と運賃は同協会の交通アクセスのページ(2025年4月1日改定の時刻表)によります。休館期間や再開日、料金は変更されることがあるため、おでかけ前に公式情報でご確認ください。
📍 場所・アクセス
🧭 この記事に関連する特集
✍️ この記事について
この記事は、施設・社寺の公式サイトや、市区町村・観光協会が公開する観光案内、 国や自治体が公表する文化財・名勝の資料など、公的・一次情報をもとにたびたびJAPAN編集部が調べ、旅の計画に役立つ形に整理して作成しています。 料金・営業時間・開催日程などは変更される場合がありますので、お出かけの際は各施設・自治体の公式情報も併せてご確認ください。 編集方針の詳細