いわき湯本温泉|日帰り入浴の料金・営業時間・駐車場【福島】
福島県いわき市の南部に湧くいわき湯本温泉は、道後温泉・有馬温泉と並ぶ「日本三古泉」のひとつに数えられます。硫化水素臭をまとった湯は毎分5トンという豊富な量で汲み上げられ、温泉街の宿や共同浴場、スパリゾートハワイアンズまでを地下のパイプでまかなっています。
一度は枯れた湯である
いわき湯本温泉で最も古い記録は、延長5年(927年)にまとめられた延喜式神名帳に「陸奥国磐城郡」の温泉神社として名が見えることです。この地は古く「佐波古(さはこ)」と呼ばれ、傷ついた鶴を助けた旅の夫婦が巻物を授かって湯を開いたという伝説が伝わります。平安時代にはすでに「湯本」の地名が使われ、江戸時代には陸前浜街道の宿場としても栄えました。
流れが変わったのは明治以降です。常磐炭田の石炭採掘が本格化すると地下の泉脈が破壊され、坑内へ大量の温泉が出水。1919年(大正8年)、ついに地表への自然湧出が止まりました。炭鉱側との協議を経て温泉が復活したのは1942年のこと。1966年には常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)が開業し、炭鉱の町から観光地へと姿を変えていきます。この転換は映画「フラガール」でも描かれました。
現在も自噴する場所はなく、海面下およそ800メートルの地点から汲み上げた湯を、地下約50メートルの貯湯槽を経てポンプで揚げ、温泉街の各施設に配湯しています。浴槽の吐湯口で50度以上を保てるのは、この仕組みがあるからです。
訪問の実用情報
温泉街の玄関口となる共同浴場「さはこの湯公衆浴場」の情報を中心にまとめます。
- 泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(俗称・硫黄泉)。硫黄泉といっても腐卵臭は強くない。「美人の湯」「心臓の湯」「熱の湯」と呼ばれる三つの性格をあわせ持つ
- さはこの湯の泉質と適応症:温泉分析表では源泉温度59.7度、無色澄明で無味、硫化水素臭、pH7.6。慢性皮膚病、やけど、きりきず、動脈硬化症、慢性婦人病、糖尿病、高血圧症などが適応症
- 湯づかい:さはこの湯は源泉掛け流し
- 揚湯量:毎分5トン(湯本財産区2トン、ハワイアンズ3トン)
- 日帰り入浴(さはこの湯):10:00〜22:00、入所は21:00まで。入浴料は大人(中学生以上)300円、小人(満6歳以上小学生以下)150円、未就学児無料
- 定休日:毎月第3火曜(祝日の場合は翌日)と元旦
- 浴室:八角形の檜風呂「幸福の湯」と、うたせ湯のある岩風呂「宝の湯」があり、男女日替わりで入れ替わる
- バリアフリー:身障者用の浴室「長寿の湯」があり、利用は要予約
- 休憩:2階に温泉資料展示コーナーと休憩用更衣室、マッサージ室。3階の大広間は1時間単位で借りられる(非営利で入場料を取らない場合は全部屋1,100円・一部屋550円)
- 営業状況の確認を:さはこの湯は浴槽水からレジオネラ属菌が検出されたため2026年6月24日から臨時休業し、2026年8月5日に営業を再開しました。2025年12月にも同じ理由で休業しており、出かける前に営業状況を確かめておくと確実です
- 宿の湯に日帰りで入る:いわき湯本温泉旅館協同組合は、日帰り入浴を受け付ける宿として吹の湯、松柏館、古滝屋、スパホテルスミレ館、旅館こいと、岩惣、いわき湯本izumiya、雨情の宿 新つた、旬味の宿 うお昭を案内しています。受付時間や料金は宿ごとに違うので、事前に連絡してから向かうと確実です
- 駐車場:普通車61台、大型車6台。第1・第2駐車場が混雑するときは、いわき市石炭・化石館ほるるの第2駐車場も利用できる
- アクセス:JR常磐線湯本駅から徒歩10分。ハワイアンズ行きバス「温泉神社前」下車徒歩2分、片浜循環バス「上町踏切り」下車徒歩4分。常磐自動車道いわき湯本ICから車で10分
- 建物:江戸末期の様式を再現した純和風の建物で、「さはこの門」と火の見櫓が目印。鉄骨造の地下1階・地上4階建て
- 所要時間の目安:入浴だけなら1時間ほど。ハワイアンズや石炭・化石館ほるるとあわせるなら一日
- 所在地:福島県いわき市常磐湯本町三函176-1
📚 情報の参照元
泉質、揚湯の仕組みと毎分5トンという揚湯量は、いわき湯本温泉旅館協同組合の公式サイト「温泉の特徴」ページによります。さはこの湯公衆浴場の営業時間・定休日・入浴料・大広間使用料・温泉分析表・浴室構成は同浴場の公式サイト、駐車台数と臨時休業および2026年8月5日の営業再開はいわき市公式サイトの施設案内ページで確認しました。延喜式神名帳の記録、佐波古の伝説、1919年の湧出停止と1942年の復活、1966年の常磐ハワイアンセンター開業は、いわき湯本温泉の宿・古滝屋の公式サイト「いわき湯本温泉の歴史」によります。営業状況・料金は変更されることがあるため、おでかけ前に公式情報でご確認ください。
📍 場所・アクセス
🧭 この記事に関連する特集
✍️ この記事について
この記事は、施設・社寺の公式サイトや、市区町村・観光協会が公開する観光案内、 国や自治体が公表する文化財・名勝の資料など、公的・一次情報をもとにたびたびJAPAN編集部が調べ、旅の計画に役立つ形に整理して作成しています。 料金・営業時間・開催日程などは変更される場合がありますので、お出かけの際は各施設・自治体の公式情報も併せてご確認ください。 編集方針の詳細