多鯰ヶ池弁天宮|鳥取砂丘そばの金運パワースポット
鳥取砂丘のすぐ背後に、多鯰ヶ池(たねがいけ)という静かな池があります。そのほとりに鎮まるのが多鯰ヶ池弁天宮です。砂丘のにぎわいから一歩外れると、急に空気が澄んだような落ち着いた世界が広がります。財福をつかさどる弁財天をまつり、地元では「お種弁天」と親しまれてきました。
鳥取砂丘によってせき止められてできた堰止湖で、平均水深は約17メートルあります。山陰海岸ジオパーク鳥取砂丘エリア内にあり、池の周辺では日本海の形成に関わる貴重な地質を観察できます。すぐ北西には砂丘の急斜面が迫り、砂と水が隣り合う独特の景色をつくり出しています。池には白蛇に姿を変えたという女性「お種」の伝説が伝わり、今も金運や財運を願う人がそっと足を運びます。
見どころ
- 池のほとりに静かにたたずむ弁天宮の社殿
- 鳥取砂丘にせき止められてできた、平均水深約17メートルの堰止湖
- 弁財天の使いとされる白蛇にまつわるお種伝説
- 砂丘の急斜面と水辺が隣り合う独特の景観
- 砂丘とはまるで違う、水辺の落ち着いた雰囲気
かつて弁天宮のある一帯は池のなかの島でしたが、砂丘の砂が進出して陸続きになったと伝わります。奉公先のために池の島へ柿を取りに渡ったお種が、やがて池の主となったという物語が今も語り継がれています。
お種伝説と、お宮の成り立ち
鳥取市の観光案内が伝えるお種の物語は、こんなふうです。長者(お金持ちの家)の使用人だった「お種」は、腹を空かせた仲間の使用人のために、多鯰ヶ池で白蛇に姿を変え、池の小島まで渡って甘い柿の実をとってきては食べさせていました。ところがある日、その白蛇の姿を使用人の一人に見られてしまいます。秘密を知られたお種は多鯰ヶ池の主となり、二度と姿を見せなくなりました。それを憐れんだ長者の家の老婆が、お種を祀るために建てたのが、今も残る「お種の社」だと語り継がれています。
地元で「お種弁天」と呼ばれるこの一帯は、ひとつの社殿だけで完結しているわけではありません。「弁財天」「奉安殿」「旧社」「地蔵尊堂」、そして「お種の社」という複数のお堂・お社で構成されており、順に手を合わせながら歩くと、白蛇にまつわる信仰と弁財天信仰、さらに地蔵信仰までが重なり合った、この土地ならではの祈りの層が感じられます。
「3回まわる」参拝作法と、巳の日の風習
お種の社には、ご利益が上がるとされる独特の参拝作法が伝わっています。まず社の正面でお参りをし、そこを起点に時計回りに社をめぐります。正面に戻ってくるたびに同じ願い事をし、これを合計3回くり返す——というものです。願い事をぶれさせずに三度くり返すという行為そのものが、自分の望みを見つめ直す時間になってくれます。
日取りにもこだわりたいところ。弁財天の遣いである白蛇に願い事をすれば、その願いが弁財天に届けられるとされ、蛇にちなむ「巳(み)の日」は金運・財運にまつわる縁起のよい吉日のひとつとされています。巳の日にはお酒や生卵をお供えする風習があり、なかでも60日に一度めぐってくる「己巳(つちのとみ)の日」は、巳の日のなかでもさらに縁起がよい弁天様の縁日とされます。社務所が開くのもこの「巳の日」「己巳の日」の8時30分〜12時のみ。この時間帯に訪れれば、人気の白蛇おみくじを引くこともできます。授与品や御朱印が目当てなら、必ず日を選んで出かけてください。
季節の楽しみ方
春は池をめぐる新緑がやわらかく、散策が心地よい季節です。夏は木陰が涼を運び、水面が光を映します。秋は周囲の木々が色づき、伝説にちなんだ柿の実も実ります。冬は人影もまばらで、静けさのなかで池と向き合えます。蛇の日とされる巳の日には、特にお参りに訪れる人がいます。
初夏はとくに見逃せません。多鯰ヶ池の周辺では2021年から木道の整備が進められ、6月から7月頃にかけてはスイレンの花が咲き乱れます。花は昼が近づくと閉じてしまうため、鳥取市の観光案内では「10時くらいまでが見頃」とされており、朝のうちに歩くのがおすすめです。水鳥の声を聞きながら木道をたどる時間は、砂丘の強い日差しとはまったく違う、しっとりとした癒やしの散策になります。
水の上から池を味わうこともできます。多鯰ヶ池ではカヤックやカヌー、SUPといったアクティビティが楽しめ、夏には湖面に蓮の花が咲くなかでのSUPヨガという、ここならではの体験も用意されています。砂丘のすぐ裏にこれほど静かな水面が広がっていることに、実際に漕ぎ出してみると改めて驚かされるはずです。
アクセス・基本情報
- 所在地は鳥取県鳥取市福部町湯山、鳥取砂丘のすぐそば
- JR鳥取駅からバスで約20分、「砂丘東口」下車すぐ
- 砂丘観光とあわせて立ち寄りやすい立地
- 池のまわりは遊歩道が整い、ゆっくり歩ける
旅の実用メモ
- 鳥取砂丘とセットで巡るのが定番で、砂丘の帰りに立ち寄る人が多いスポットです
- 池は深く、水辺は足元が湿っていることもあるため、無理に水際へ近づかず遊歩道を歩きましょう
- 弁財天は財福の神とされ、金運を願う参拝先として知られています
- 静かな環境なので、砂丘のにぎわいのあとに心を落ち着けたいときにおすすめです
- 巳の日に合わせて訪れると、弁天信仰の雰囲気をより感じられます
- 社務所が開くのは「巳の日」「己巳の日」の8時30分〜12時のみ。白蛇おみくじや授与品を希望するなら、この日程に合わせて訪れましょう
- スイレンを目当てにするなら朝が勝負。10時を過ぎると花が閉じ始めるため、早めの時間帯に木道を歩くのがおすすめです
- 鳥取砂丘コナン空港からは車で約20分。無料駐車場は普通車65台・大型バス10台分あり、車でも立ち寄りやすい立地です
- カヤックやSUPなどの水上アクティビティは事前予約制の体験プログラムとして提供されています。参加したい場合は日程を決めて申し込んでおきましょう
ひとことアドバイス
砂丘とセットで訪れるのがおすすめです。砂丘でにぎやかに過ごしたあと、この弁天宮で静かに手を合わせると、気持ちがすっと整います。水辺は足元が湿っていることもあるので、歩きやすい靴で出かけてください。
📚 情報の参照元
本記事は、鳥取市および鳥取市観光協会が公表する観光情報、多鯰ヶ池弁天宮や弁財天信仰に関する現地の言い伝えを参考にまとめています。池畔や砂丘周辺に設けられた案内も参照しました。参拝や周辺の道の状況などは変わる場合があります。お出かけ前に公式情報でご確認ください。
参拝・観光のチェックリスト
- 所要時間の目安: 池のほとりの散策と参拝をあわせて30分から1時間ほどが目安です。
- 持ち物・準備: 池畔や砂地を歩くので、歩きやすい靴があると快適です。
- まわり方の目安: 静かな多鯰ヶ池のほとりを歩き、弁財天をまつるお宮とあわせて巡れます。
- あわせて楽しむ: 鳥取砂丘のすぐ背後にあるため、砂丘観光と組み合わせやすい立地です。
- 注意点: 社務所が開くのは「巳の日」「己巳の日」の8時30分〜12時のみ。授与品や御朱印を希望する場合は日を選んでください。
訪問の実用情報
- 所在地:〒689-0105 鳥取県鳥取市福部町湯山
- 御祭神:弁財天・お種
- ご利益:金運・財運・商売繁盛
- アクセス:JR鳥取駅からバスで約20分、「砂丘東口」下車すぐ
- 駐車場:あり(無料)普通車65台、大型バス10台
- 社務所:「巳の日」「己巳の日」の8時30分〜12時(普段は閉まっています)
- 参拝の作法:社の正面でお参りしたのち、時計回りに合わせて3回まわり、正面に来るたびに同じ願い事をすると願いが叶うとされています
- 池について:鳥取砂丘によってせき止められた堰止湖で、平均水深は約17メートル。山陰海岸ジオパーク鳥取砂丘エリア内にあり、日本海形成に関わる貴重な地質を観察できます
※拝観料・参拝可能時間は公式で公表されていません。
(出典:鳥取市観光サイト【公式】「多鯰ヶ池弁天宮」、とっとり旅【公式】鳥取県観光旅行情報サイト「多鯰ヶ池」)
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