鳥取県三朝温泉旅館ガイド|世界屈指のラドン温泉を堪能
三朝温泉(みささおんせん)は、鳥取県中部の三朝町を流れる三徳川(みとくがわ)沿いに広がる、世界有数のラジウム泉として知られる温泉地です。発見から約860年の歴史を持ち、心身を癒やす湯治場として、また風情ある温泉街の散策スポットとして、長く多くの人々に親しまれてきました。
見どころ
三朝温泉は、1164年に源義朝の家来・大久保左馬之祐が白い狼を助けたお礼に温泉の在りかを教わったという伝説とともに発見されたと伝わる古湯です。世界でも高濃度のラドンを含む放射能泉で、微量の放射線が体の新陳代謝を活発にするという「ホルミシス」の考え方で知られる温泉です(医学的に確立された治療効果ではありません)。日本有数の規模を誇るラドン温泉地であり、古くから湯治文化が根付き、体をいたわるために滞在する人も多く訪れます。
三朝温泉観光協会は、この湯の魅力を「浸かってよし、飲んでよし、吸ってよし」と表現しています。入浴だけでなく、飲泉所での飲泉、湯気に含まれるラドンの吸入という三通りの楽しみ方がある、という意味です(同協会が紹介する健康への働きは、医学的に確立された治療効果ではありません)。泉質は「含放射能・ナトリウム-塩化物泉」と「含放射能・単純泉」の二種類。協会が挙げる効能は、気管支炎・慢性気管支炎・肺気腫といった呼吸器の不調から、関節リウマチ、変形性関節症、肩凝り、腰痛、神経痛、高血圧、糖尿病、痛風、慢性消化器病、肝臓疾患、冷え性、アトピー性皮膚炎、疲労回復、ストレス解消まで幅広く、湯治場として長く支持されてきた理由がうかがえます。
温泉街の起源とされるのが、楠の古木の根元から湧く源泉「株湯(かぶゆ)」です。今も現役の源泉で、公衆浴場として利用でき、隣接する足湯と飲泉場は無料で開放されています。ほかにも足湯「河原の湯」「かじかの湯」、飲泉場を備えた「薬師の湯」、三朝神社の「神の湯」など、温泉街のあちこちで気軽に湯にふれられるのも三朝ならではです。
三徳川のほとりには情緒ある温泉街が広がり、三朝橋のたもとにある露天風呂「河原風呂(かわらぶろ)」は、誰でも無料で楽しめる名物です。射的場やレトロな飲食店が並ぶ町並みが、どこか懐かしく温かな雰囲気を醸し出しています。
温泉街の主軸となる三朝橋は、昭和9年に架けられた青御影石造りの風流な橋です。そのたもとに河原風呂と足湯「河原の湯」があり、河原風呂の入口には、昭和4年に制作された映画「三朝小唄」の主人公である男女が橋の上で寄り添う姿をかたどったブロンズ像が立っています。三朝温泉と三徳山は「六根清浄と六感治癒の地」として、平成27年度の第一回認定で日本遺産に選ばれました。三徳山に登る前に三朝の湯で身を清めて心を整え、翌朝に山へ向かう——そんな巡り方が、この地に受け継がれてきた作法です。
季節の楽しみ方
温泉は一年を通して楽しめますが、雪見風呂が風流な冬や、新緑・紅葉の季節も格別です。空気が澄んだ夜には、川沿いの散策で美しい星空を楽しむのもおすすめ。近隣の三徳山三佛寺(みとくさんさんぶつじ)は、断崖絶壁にへばりつくように建つ国宝「投入堂(なげいれどう)」で有名で、修験道の聖地として知られています。険しい山道を登る参拝が体験でき、新緑や紅葉の季節はとりわけ見応えがあります。
アクセス・基本情報
アクセスはJR倉吉駅から路線バスで約20分、終点「三朝温泉」下車。河原風呂へはそこから徒歩約3分です。鳥取市内や米子方面からも車でアクセスでき、山陰観光の拠点にも便利です。河原風呂は24時間利用できますが、奇数日の7時〜12時は清掃のため入浴できません。
旅の実用メモ
河原風呂は簡単な脱衣所があるだけの混浴の露天風呂です。奇数日の7時〜12時は清掃のため入浴できません。橋の上から見えやすい開放的な立地なので、抵抗がある方は宿の内湯や町なかの足湯を利用するとよいでしょう。放射能泉は湯治向きとされる一方、長湯は避け、こまめな水分補給を心がけて。観光協会は入浴時間の目安を「額や顔がほんのり汗ばむ程度」とし、汗が流れたり動悸がしたりするほどの長湯は避けるよう案内しています。42度以上の熱い湯は2〜3分が目安。浴槽に入る前は足元から順にかけ湯をし、半身浴で体を慣らしながらゆっくり浸かるのが作法です。湯上がりは発汗で血液が濃縮されるため、水やお茶などで水分を補い、体調が落ち着くまで30分ほど休んでから動き出すと安心です。三徳山三佛寺の投入堂へ向かう登山参拝は、二人以上・専用の履物など安全上のルールが定められているため、事前に確認が必要です。
宿泊せずに湯を味わいたいときは、発祥の湯である公衆浴場「株湯」が便利です。料金は大人400円、小人(3歳以上小学生まで)250円。最終受付は20時15分で、20時45分まで利用できます。隣接する足湯は8時〜21時(月曜日のみ10時から)、飲泉場は24時間、いずれも無料で開放されています。
ラドンを「吸う」体験に特化した施設が、天然ラドン熱氣浴泉「すーはー温泉」です。完全予約制で、営業時間は9時30分〜17時30分、休館日は第一火曜日と年末年始(12月30日〜1月3日)。利用は中学生以上に限られます。料金は地下の高濃度熱気浴室「不老庵」が2,800円、熱気浴室「恋泉庵」「蒸熱庵」が2,100円、乾式熱気浴室「ヴァポリウム」が550円(いずれも税込・1回あたり)。かなり汗をかくので、下着の着替えと水分補給用の飲み物を忘れずに持参してください。
ひとことアドバイス
三朝温泉は、豊かな湯と川沿いのレトロな町並み、そして三徳山という霊場が一体となった山陰の名湯です。湯めぐりや足湯、夜の散策を楽しみながら、心身をゆっくり休める湯治の旅を味わってください。
📚 情報の参照元
本記事は、世界有数のラジウム泉として知られる三朝温泉の由緒や泉質に関する案内、三朝町の観光情報、三徳川沿いの露天風呂「河原風呂」や近隣の三徳山三佛寺(国宝・投入堂)に関する現地案内、JR倉吉駅からのバスの情報をもとにまとめています。河原風呂は奇数日の7時〜12時が清掃時間で入浴できません。入浴の可否や登山参拝のルールは変わる場合があるので、お出かけ前に公式情報でご確認ください。
観光のチェックリスト
- 入浴の注意: 河原風呂は簡単な脱衣所があるだけの混浴。橋の上から見えやすいため、抵抗があれば宿の内湯や町なかの足湯を。
- 持ち物・準備: 放射能泉は長湯を避け、こまめな水分補給を。
- まわり方の目安: 湯めぐりや足湯、夜の散策を楽しみながら滞在型で。
- 安全の注意: 三徳山三佛寺の投入堂への登山参拝は二人以上・専用の履物など安全上のルールがあるため事前確認を。
- アクセス: JR倉吉駅から路線バスで約20分、終点「三朝温泉」下車。
訪問の実用情報
温泉街のシンボルである露天風呂「河原風呂」の実用情報です。
- 利用時間:24時間。ただし奇数日の7時〜12時は清掃のため入浴できません
- 料金:無料
- 定休日:年中無休
- 入浴形式:混浴。簡単な脱衣所があります
- アクセス:JR倉吉駅から路線バス約20分、終点「三朝温泉」下車、徒歩約3分/米子自動車道「湯原IC」から国道313号線経由で車約45分/中国自動車道「院庄IC」から国道179号線経由で車約60分
- 泉質:含放射能・ナトリウム-塩化物泉、または含放射能・単純泉。源泉温度は60〜70度で、入浴できる施設では41度前後が平均です
- 日帰り入浴:温泉街には公衆浴場3か所と、日帰り入浴を受け付ける旅館17軒があります
- 問い合わせ:三朝温泉観光協会 0858-43-0431
※河原風呂専用の駐車場は公式に公表されていません。イベントや撮影で一時的に利用停止となることがあるため、公式サイトのお知らせをご確認ください。
(出典:公益社団法人 鳥取県観光連盟「とっとり旅」、三朝温泉観光協会 公式サイト)
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