三徳山炎の祭典|火渡り神事の見どころと日程【鳥取】
鳥取県東伯郡三朝町、標高899.9メートルの三徳山。断崖の窪みに建つ国宝投入堂で知られる修験の霊山で、毎年10月の最終日曜日に行われるのが「炎の祭典」です。ホラ貝の音が谷に響くなか、山伏行者が読経しながら参道を練り歩き、人々の願いを記した護摩木を燃えさかる炎に投じます。祭りの締めくくりは、修験道の秘術とされる火渡り神事。燃え尽きたばかりの熱い灰の上を素足で歩き、身体健康や大願成就を祈ります。秋の三徳山が1年でもっとも熱を帯びる1日です。
護摩木が燃え上がる採燈護摩大法要
祭りの中心となるのが、午後1時から始まる採燈護摩大法要です。ホラ貝の低い響きを先触れに、法螺と錫杖の音を伴った山伏行者の列が参道を進み、境内に設けられた護摩壇へ向かいます。読経が始まり、壇に火が入ると、杉葉と檜の煙が白く立ちのぼり、やがて赤い炎が高く跳ね上がります。行者たちは、参拝者が名前と願い事を書き入れた護摩木を次々と炎に投じていきます。松脂の焦げる匂いと熱気、絶え間ない読経と法螺貝の音。山あいの境内は音と煙に満たされ、周囲を囲む紅葉しはじめた木々の緑と赤が、炎の色と重なります。
素足で灰の上を渡る火渡り神事
大法要のあと、午後2時15分ごろから始まるのが火渡り神事です。護摩壇の炎が落ち着くと、行者が熱い灰と炭を細長くならし、道をつくります。まず行者が渡り、続いて一般の参拝者も列をつくって素足でその上を歩きます。身体健康、病気平癒、大願成就などの願いを込めて一歩ずつ進むのがならわしで、参加料は1,000円です。足裏に伝わる熱と、周囲から送られる読経の声。渡り終えたあとの何ともいえない高揚感が、この行事が長く続いてきた理由をよく物語っています。渡らずに見学するだけでも、修験の山らしい迫力を存分に味わえます。
国宝投入堂を擁する修験の山
会場となる三徳山三佛寺は、断崖の窪みに建つ国宝投入堂で全国に知られる古刹です。投入堂は平安時代後期の建立とされ、役行者が法力で建物を投げ入れたという伝説が名の由来になっています。祭りの日は、参道の入口から本堂周辺までが行事の舞台になりますが、山内の投入堂参拝登山は普段どおり受付されています。受付時間は午前8時から午後3時まで、下山は午後4時30分まで。志納金は大人1,200円(投入堂参拝登山料800円と入山志納金400円)、小中学生600円で、20名以上の団体は大人1,150円、小人550円になります。祭りの喧騒を離れて山道を登り、断崖に張り付く堂を仰ぎ見てから境内へ戻ってくると、この山が長く修行の場であり続けた理由が体で分かります。詳しくは三徳山投入堂の記事も参考にしてください。
楽しみ方のコツ
行事は午前9時30分ごろから午後3時ごろまで続き、竹酒や行者かゆの接待、奉納の演武、農産物やスイーツの販売なども組まれています。全体を見るなら午前中から入るのがおすすめです。午後に入ると護摩壇の周りに人が集まりはじめるので、良い位置で見たいなら大法要の始まる前に場所を決めておきましょう。火渡りに参加するつもりなら、脱ぎ履きしやすい靴と、足を拭くタオルを用意しておくと安心です。10月末の三徳山は朝晩が冷え、境内は日陰も多いので上着が要ります。護摩壇の煙は風向き次第で見学位置まで流れてくるため、コンタクトレンズの人は目薬があると助かります。投入堂への参拝登山を組み合わせる場合は、鎖場や木の根を登る本格的な山道になるため、必ず登山に適した靴と服装で臨んでください。
アクセス
三徳山へはJR山陰本線の倉吉駅から、三朝温泉を経由して三徳山へ向かう路線バスが出ています。倉吉駅には特急が停車します。車の場合、三佛寺には第1駐車場15台、第2駐車場80台が用意されているほか、祭り当日は三朝温泉多目的駐車場54台分から無料のシャトルバスが運行されます。山道と参道は幅が狭いので、混雑する当日はシャトルバスの利用が確実です。
祭りの実用情報
- 開催時期:毎年10月の最終日曜日(午前9時30分ごろから午後3時ごろまで)
- 会場:三徳山三佛寺(鳥取県東伯郡三朝町三徳)
- 主なプログラム:竹酒・行者かゆの接待、奉納演武、採燈護摩大法要(午後1時ごろ)、火渡り神事(午後2時15分ごろ、参加料1,000円)、梵鐘供養(午後3時ごろ)
- 主催・問い合わせ:三徳山三佛寺 電話 0858-43-2666/三朝温泉観光協会 電話 0858-43-0431
- アクセス:JR倉吉駅から三朝温泉経由の路線バス
- 駐車場:第1駐車場15台、第2駐車場80台。当日は三朝温泉多目的駐車場54台から無料シャトルバスあり
- 公式サイト:https://mitokusan.jp/
※日程・内容・料金は変更される場合があります。おでかけ前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
(出典:三徳山三佛寺公式サイト、三朝温泉公式サイト)
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