高知県ご当地グルメ2026|カツオのたたき・皿鉢料理・鍋焼きラーメン
カツオのたたき
高知に来たなら、まず食べずには帰れない——それがカツオのたたきです。藁の炎で豪快に炙られたカツオは、表面だけがこんがりと香ばしく、中はとろけるような生の旨みがぎっしり。口に運んだ瞬間、煙の香りと魚の甘みが一気に広がり、「これが本物か」と思わず唸ってしまうはずです。箸を置くことすら惜しくなる、そんな一皿がここ高知にあります。
高知のカツオのたたきが全国のものと一線を画す理由は、その製法にあります。スーパーで見かけるバーナー仕上げとは根本的に違う、藁焼きという伝統の技法。猛烈な炎の熱が短時間でカツオの表面を焼き上げ、藁特有の香ばしいスモーキーな風味をまとわせます。タレではなく塩で食べるスタイルが地元流。刻みニンニクをたっぷり乗せ、シンプルに塩をふって食べる「塩たたき」は、高知に来て初めて出会う感動の味です。醤油ダレで食べ慣れた人ほど、その違いに目を見張ることでしょう。藁の炎が作り出す、あの独特の香り——これは現地でしか体験できない、旅の特権です。
特徴
カツオのたたきのベストシーズンは、初ガツオが水揚げされる4月〜6月と、脂の乗った戻りガツオの9月〜10月。さっぱりとした初ガツオの爽やかな旨みも魅力ですが、特に戻りガツオはトロのような濃厚な脂と深いコクが特徴で、食通たちがこぞって高知を訪れる季節です。鮮度が命のグルメだけに、ランチタイムに訪問するのがベスト。朝水揚げされたカツオが昼には店頭に並ぶ、というサイクルが生きているお店を選びましょう。
地元ならではの楽しみ方として、ぜひ訪れてほしいのがひろめ市場(高知市帯屋町)。活気あふれる屋台村のような市場で、複数の店舗が軒を連ね、昼間からお酒片手にカツオのたたきを楽しむ地元客の姿が見られます。観光客と地元の人が入り混じるこの空間こそ、高知のソウルフードを最もリアルに体感できる場所。地元の人たちに習って、冷えたビールや土佐の地酒と合わせるのが通のスタイルです。名物店「明神丸」では目の前で豪快な藁焼きを実演してくれるので、迫力ある炎のパフォーマンスも見逃せません。炎が上がるたびに店内に広がる香ばしい香りは、それだけで食欲をかき立てます。
穴場情報: ひろめ市場から少し離れた地元民御用達の小さな食堂では、より静かな環境で腰を落ち着けて味わえます。観光地らしさを求めるならひろめ市場、じっくり向き合いたいなら地元の食堂へ——目的によって使い分けるのが高知グルメ通のスタイルです。
アクセス: とさでん交通「はりまや橋」電停から徒歩約10分。高知駅からは徒歩約20分、またはタクシーで約5分。高知龍馬空港からリムジンバスで約35分、はりまや橋バス停下車すぐ。
旅行者へのヒント: 週末のランチタイムは混雑必至。開店直後の11時台を狙うと比較的スムーズに入れます。ひろめ市場内は席の確保が先着順なので、混雑時は荷物で席をキープしてから注文カウンターに並ぶのがローカルルール。また、お土産用の真空パックも販売されていますが、できれば現地で食べたての藁焼きを味わうことを強くおすすめします。藁の香りは時間とともに薄れてしまうため、焼きたてを口にするあの瞬間こそが、高知でしか味わえない体験だからです。
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皿鉢料理
豪快で大らか、それが高知の食文化の真髄です。その象徴とも言えるのが皿鉢(さわち)料理。大きな丸皿にカツオのたたき、寿司、揚げ物、煮物などが所狭しと盛り付けられた、まさに"食の美術品"のような料理です。宴会やお祝いの席に欠かせないこの郷土料理は、高知の「食べることを心から楽しむ」文化を体現しています。皿鉢が食卓に運ばれてきたその瞬間——その圧倒的な存在感に、誰もが言葉を失うはずです。
一皿にこれだけ?と思わず目を疑うほどの豪快な盛り付けは、見た目のインパクトだけでなく、その味の多彩さでも旅人を圧倒します。カツオあり、海の幸あり、山の幸あり——高知の豊かな食材が一皿の上に集結した光景は、テーブルに運ばれてきた瞬間に歓声が上がること間違いなし。さらに、皿鉢料理は単なる料理ではなく、囲む人たちの会話を弾ませ、杯を重ねさせる、高知の宴文化そのもの。土佐の人々の底抜けに明るい「おきゃく(宴会)」精神を肌で感じられる、食以上の体験です。
食べ歩きのコツ
皿鉢料理を体験するなら、地元の老舗料亭や居酒屋での宴会スタイルが本格的ですが、旅行者でも気軽に楽しめるスポットがあります。日曜市(高知市追手筋)は、追手筋の片側2車線を約1,000mにわたって使い約350店以上が並ぶ、路上で開かれる市としては日本最大級の定期市。毎週日曜日の早朝から開催されます。地元の食材や郷土料理の惣菜が並び、皿鉢料理の構成要素となる食材を一つひとつ味わいながら歩くという、食べ歩きスタイルも楽しめます。「自分だけの皿鉢を組み立てる」感覚で市場を巡るのも、旅ならではの楽しみです。
日曜市の開催時間は夏(4〜9月)が午前5時〜午後5時、冬(10〜3月)が午前5時30分〜午後4時(いずれも設営・撤去の時間を含む/高知市公式)。午後にかけて店じまいを始める露店が増えるため、午前中の訪問が確実です。地元のおじいちゃんおばあちゃんが並べる採れたての野菜、漁師から直送された魚介、素朴な郷土菓子……早起きして訪れる価値は十分あります。観光客向けではなく、あくまでも地元民の生活市場という雰囲気が、かえって旅の醍醐味になるはずです。露店のおばちゃんとの他愛ない会話のなかに、高知という土地の温かさが宿っています。
穴場情報: 高知市公式サイトによると、日曜市は天候や出店者の都合により午後にかけて出店者数が減少する傾向があります。お目当ての露店がある場合は、午前中の早い時間に訪れるのが確実です。
アクセス: とさでん交通「大橋通」電停から徒歩約3分。高知駅からは徒歩約15分。日曜市は毎週日曜日のみ開催(1月1日・2日、8月10日〜12日は休市/高知市公式)。旅行日程を日曜日に合わせることができれば、高知旅の満足度がぐっと上がります。
旅行者へのヒント: 皿鉢料理をフルコースで楽しみたい場合は、高知市内の老舗居酒屋や料亭で要予約。特に夕方18時以降の夜の宴会スタイルが最も雰囲気を味わえます。一人旅や少人数の場合でも、カウンター席のある居酒屋では皿鉢料理の一部を単品で楽しめるお店もあるので、事前に問い合わせてみましょう。日曜市では現金のみの露店も多いので、小銭を用意しておくと安心です。動きやすいスニーカーで訪れ、エコバッグ持参がおすすめ。混雑する時間帯は露店の間が狭くなるため、大きなリュックサックよりコンパクトなバッグのほうが動きやすいです。
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鍋焼きラーメン
高知グルメの話をするとき、カツオのたたきの陰に隠れがちですが、地元っ子が長年愛してやまない"もうひとつのソウルフード"があります。それが鍋焼きラーメンです。小さな土鍋にぐつぐつと煮立ったスープ、その中に沈む歯ごたえのある細麺、生卵、ちくわ、ネギ、そして添えられるタクワン(古漬け)——シンプルながら、一口すすった瞬間に体の芯からじんわりと温まるような、懐かしく深い味わいが広がります。これほど素朴で、これほど心に染みるラーメンが、高知の山あいの小さな街で生まれたのだと知ると、旅の感慨もひとしおです。
発祥は高知県須崎市。昭和20年代から続くこの郷土ラーメンは、土鍋で提供されることで最後まで熱々を保てるのが最大の特徴。醤油ベースの透き通ったスープは、一見シンプルに見えて実に奥深く、鶏ガラの旨みが染み渡る上品な味。食べ始めから食べ終わりまで、熱々のまま楽しめる一杯です。細麺がスープをしっかり吸い込み、食べ進めるほどに味わいが変化していくのも、鍋焼きならではの醍醐味。最後の一滴まで手放せなくなる中毒性があります。
ベストシーズンは秋から冬(10月〜3月)。冷え込んだ日に熱々の土鍋ラーメンをすする幸福感は格別で、観光地を歩き回って冷えた体を内側から温めてくれます。もちろん夏でも食べられますが、ぜひ肌寒い季節に体験してほしい一品です。冬の須崎の空気のなかで、土鍋から立ち上る湯気を見つめながら食べるあの一杯は、きっと旅の記憶に長く残るはずです。
発祥の地・須崎市まで足を延ばすなら、名店「橋本食堂」(創業昭和22年)は外せません。年季の入ったのれんをくぐった瞬間から、昭和の食堂の空気感に包まれます。発祥とされる「谷口食堂」は店主の逝去にともない昭和55年ごろに閉店しており、現在は営業していません(須崎市公式サイト)。いま鍋焼きラーメンを出す店の多くは、その流れを汲んでいます。高知市内でも味わえる店はありますが、細部にこだわるなら須崎まで行く価値は十二分にあります。地元の人に混じって小さな食堂のカウンターに腰かけ、ぐつぐつと沸き立つ土鍋を眺めながら待つ時間も、また旅の醍醐味。店主やご近所さんとの気さくな会話が生まれることも、地方の小さな食堂ならではの贈り物です。
穴場情報: 須崎市内には「橋本食堂」以外にも、地元の人が足繁く通う鍋焼きラーメンの店が点在しています。駅前の観光案内所で「今日のおすすめは?」と一声かければ、その日のコンディションで最もいい店を教えてくれることも。地元のリアルな情報を味方につけましょう。
お土産としても鍋焼きラーメンのインスタントセットが販売されており、高知空港や市内の土産物店でも購入可能。家に帰ってからも旅の余韻を楽しめる、高知みやげの定番です。贈った相手に「これ、何?」と驚かれるユニークさも、お土産としての魅力のひとつです。
アクセス(須崎市へ): JR高知駅からJR土讃線で「須崎駅」まで約40〜50分(特急利用の場合は約30分)。須崎駅から主要店舗まで徒歩15〜20分またはタクシー利用。高知市内で楽しむ場合は、ひろめ市場周辺の飲食店でも提供しているお店があります。須崎まで行く時間がない場合も、まずは市内で味わい、気に入ったら次回の旅で本場へ——という楽しみ方も乙なものです。
旅行者へのヒント: 人気店は昼のピーク時(11時30分〜13時)に行列ができることも。開店前に並ぶか、13時30分以降の空き時間を狙うのが賢明です。土鍋は非常に熱くなっているため、持ち手や器には十分ご注意を。うっかり触れてしまうと、思わぬ熱さに驚きます。また、スープを最後まで飲み干したくなる美味しさですが、塩分が高めなので飲みすぎに注意。観光の合間に訪れる場合は、その後の水分補給もお忘れなく。
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アクセス・営業時間
高知グルメを存分に楽しむための拠点となるのがJR高知駅。岡山駅からはJR土讃線経由の特急「南風」が高知駅まで直通します(JR四国公式)。高松方面からは特急「しまんと」、松山方面からは高速バスの利用が一般的です。大阪・神戸方面からは高速バスも便利で、約4時間30分ほど。旅のスタイルや出発地に合わせてルートを選べるのも、高知旅の計画を立てる楽しさのひとつです。飛行機を使う場合は高知龍馬空港が便利で、空港から高知市内へはリムジンバスで約35分。降り立った瞬間から、南国ムード漂う高知の空気を感じられます。
各店舗によって営業時間・定休日が異なるため、必ず事前に公式サイトや電話で確認してから訪問することを強くおすすめします。特に人気店は昼過ぎに売り切れ閉店することも珍しくありません。高知市内のとさてらす(高知県観光コンベンション協会)や各観光案内所では、最新のおすすめ店舗情報や混雑状況を教えてもらえるので、到着したらまず立ち寄ってみてください。地元スタッフによるタイムリーな情報は、どんなグルメガイドよりも頼りになります。
旅行者へのヒント: 高知グルメは"ハシゴ"が基本スタイル。午前中に日曜市で食べ歩き(日曜日限定)、昼はカツオのたたき、夜は皿鉢料理で宴会——というプランが地元流の楽しみ方です。欲張りなようで、実はこれが高知をいちばん深く味わう正攻法。食いしん坊な旅人ほど、高知では大満足間違いなし。ひとつ確かなことがあるとすれば、高知の食はあなたの期待を必ず超えてくる、ということ。胃袋の余裕をしっかり残して、さあ出発しましょう。
📚 情報の参照元
本記事で紹介するカツオのたたきの藁焼きや塩たたき、ひろめ市場、皿鉢料理、日曜市(追手筋)、鍋焼きラーメンの発祥地・須崎市については、高知県や高知市および県観光コンベンション協会が公開している観光・食の案内、ひろめ市場や日曜市、各飲食店の情報をもとに整理しています。日曜市の開催や須崎の名店などは、事業者や運営者が発信する公開情報に基づきます。各店・各市の営業日や時間は変わることがあるため、お出かけ前に公式情報でご確認ください。
参拝・観光のチェックリスト
- 所要時間の目安:ひろめ市場や日曜市の食べ歩きで半日ほど。カツオのたたき・皿鉢料理・鍋焼きラーメンを巡る「ハシゴ」なら1日みておくと安心です。
- 持ち物・準備:日曜市は現金のみの露店も多いため小銭を用意し、エコバッグや歩きやすいスニーカーが便利。土鍋の鍋焼きラーメンは器が熱いので火傷に注意を。
- おすすめの時期・時間帯:日曜市は毎週日曜のみ開催(1月1日・2日、8月10〜12日は休市)で、午後は店じまいが進むため午前中が狙いめ。カツオのたたきは鮮度のよいランチタイム、鍋焼きラーメンは秋冬が特におすすめです。
- まわり方の目安:昼はひろめ市場でカツオのたたき、日曜なら日曜市で食べ歩き、夜は皿鉢料理という土佐流の「ハシゴ」が定番。鍋焼きラーメンは須崎市や市内の店で味わえます。
訪問の実用情報
- 日曜市(高知市追手筋):毎週日曜開催。開催時間は夏(4月〜9月)午前5時〜午後5時、冬(10月〜3月)午前5時30分〜午後4時(いずれも設営・撤去の時間を含む)。1月1日・2日、8月10日〜12日は休市。長さ約1,000m・約350店以上が並び、人出は約17,000人。午後にかけて出店者数が減る傾向があるため午前中の訪問が確実です。
- 鍋焼きラーメンの定義:須崎市公式によると「器が土鍋であること」と「タクワン(古漬け)が付くこと」が条件。スープは鶏がらの醤油味、麺は歯ごたえのある細麺、具はネギ・ちくわ・生卵とシンプルです。
- 発祥の店について:発祥とされる「谷口食堂」(店主・故 谷口兵馬さん)は戦後間もなく開業し、昭和55年ごろに閉店しています。現在は営業していません。
- 問い合わせ先:須崎市 文化スポーツ・観光課 観光係(高知県須崎市山手町1番7号/TEL 0889-42-1150)。日曜市は高知市 商業振興課 街路市担当(TEL 088-823-9375)。
- 注意点:鍋焼きラーメンの土鍋は非常に熱くなります。日曜市は現金のみの露店が多いため小銭の用意を。日曜市は災害・荒天等の事情により中止となる場合があります。
※個店の営業時間・料金は店舗により異なります。
(出典:高知市公式サイト「日曜市(街路市)」、須崎市公式サイト「鍋焼きラーメンとは」)
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✍️ この記事について
この記事は、施設・社寺の公式サイトや、市区町村・観光協会が公開する観光案内、 国や自治体が公表する文化財・名勝の資料など、公的・一次情報をもとにたびたびJAPAN編集部が調べ、旅の計画に役立つ形に整理して作成しています。 料金・営業時間・開催日程などは変更される場合がありますので、お出かけの際は各施設・自治体の公式情報も併せてご確認ください。 編集方針の詳細